医療法人化のデメリット

医療法人化のデメリットには、以下のような事項があります。

1.交際費のうち損金(税務上の経費)として認められる金額には一定の限度額がある。

個人の所得税では、交際費の全額が必要経費になりますが、医療法人では、交際費として認められる金額には一定の限度額があります。

 

2.社会保険に加入しなければならない。

個人で診療所を開業している場合には、従業員が5人未満であれば、社会保険の加入は任意で強制されていませんでした。しかし、医療法人化した場合には、法人事業所として従業員数に関係なく、社会保険に加入しなければならなくなります。
なお、個人で開業しているときから医師(歯科医師)国保に加入している場合には、健康保険の適用除外の手続きをして医師(歯科医師)国保を継続的に適用し、厚生年金だけ加入することができます。
社会保険に加入した場合には、保険料は従業員と法人の折半になり、医療法人の保険料負担が増加しますが、優秀な従業員の確保や従業員の定着化に繋がります。

 

3.事務手続きが増加する。

医療法人は、法人設立の際や毎年所定の時期に、役所へ提出する届出書が多くなり事務手続きが増加します。
特に決算の際には、毎年決算終了後、法務局へ資産総額変更の登記を行い、都道府県知事へ事業報告等届出書と登記事項の届出を提出しなければなりません。

 

4.医療法人を解散したときの残余財産が国等へ帰属する。

第5次医療法改正により、平成19年4月1日以後に設立される医療法人は持分の定めのない医療法人となり、拠出型医療法人と呼ばれています。そして、この持分の定めのない医療法人は、解散した際の残余財産の帰属が国、地方公共団体等に制限されることになりました。
ただし、このデメリットに関しては、役員報酬や役員退職金の支給により、解散時に医療法人の内部に残余財産が残らないようにすることで対策ができます。あくまで解散したときの問題なので、解散しないで後継者へ承継させる場合には、このデメリットは生じませんし、また、持分の定めのない医療法人の出資には相続税は課されません。

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